今日はベイトリールのブレーキについてのお話です。
近年格段に進歩を遂げたベイトリールのブレーキシステム。
各メーカー思考を凝らしたブレーキシステムを開発していますが、どれを選べばいいか悩みますよね?
全部買って試せればいいですが、フツーはそうもいきませんよね?
なので、今回は遠心ブレーキ、マグネットブレーキ、DCブレーキの3大ブレーキの特徴について解説させて頂きます。
【遠心・マグネット・DC】ベイトリールの3大ブレーキシステムを徹底解説
まず、現在主流のブレーキシステムは遠心ブレーキ マグネットブレーキ DCブレーキの3つです。
シマノ、アブ、ダイワの3大メーカーも、そのほかのメーカーもほぼ全てがこの3つのブレーキです。
飛距離とトラブルレスを両立! DCブレーキ
まず、最初はDCブレーキ(デジタルコントロール)です。
シマノの一部のリールに搭載されているブレーキで、リールに搭載されているマイコンがスプールの回転数を制御して必要なタイミングに必要な時だけブレーキをかけてくれるブレーキシステムです。
管理人は17スコーピオンDCを2台所有していますが、なるべくトラブルレスに遠投するという点においては他のブレーキシステムより非常に優れています。
特に、向かい風や強い横風が吹いているようなキャストが困難な状況でも飛距離を殺さずにトラブルレスなキャストをすることが可能です。
欠点としては、スプールが重い事です、
マイコンを動作させるための発電用の磁石がスプールに搭載させているので、スプール重量が重くなります。
スプール重量が重いと軽いルアーをキャストし難くなります。
実際に巻くラインにもよりますが、具体的には3/8オンス(約10g)ぐらいが下限でこれより軽いルアーかなりキャストしにくいです。
逆に快適なのは、1/2オンス(14g)~2オンスくらいまでですね。
なので、いわゆるベイトフィネスには向きませんがヘビキャロや重めの巻物などが最も向くブレーキシステムです。
抜群のキャストフィーリング 伸びの遠心ブレーキ
2つ目は遠心ブレーキ。
シマノや一部のアブガルシア製のリールなどに搭載されているブレーキで、メーカーによりますが
スプールに取りつけられているプラスチック製のブレーキシューがスプールが回転することによってブレーキシューが金属製のブレーキパイプに接触することによってブレーキがかかります。
上の画像で言えば左の金色のパイプにスプールについている白色の四角いパーツが接触する形です。
遠心ブレーキの特徴としては、キャスト時の遠心力を利用するためキャスト前半はブレーキが強く効き
遠心力が弱まってくとそれに連動してブレーキ力が落ちてきます。
つまり、キャスト直後に最も回転数が上がっているバックラッシュが起こりやすい時は強くブレーキが効き
遠心力が弱まっていくとブレーキ力も同時に小さくなり、飛距離が稼げるという仕組みです。
この、遠心力が弱まっていくとブレーキ力が小さくなることがいわゆる遠心の後半の『伸び』と抜群のキャストフィーリングにつながります。
一方で遠心ブレーキの弱点としては、DCブレーキ同様にスプールにブレーキユニットが付属していることで
スプール重量が増加してしまいます。
糸巻量次第では、いわゆるベイトフィネス的な3g前後のルアーもキャスト出来ますが、次に紹介するマグネットブレーキと比べると軽いルアーキャストは苦手と言わざるを得ません。
トラブルレスのマグネットブレーキ
最後はマグネットブレーキ。
マグネットブレーキの特徴としてはトラブルが少ないということが挙げられます。
遠心ブレーキとは違いマグネットブレーキはそのシステム上、スプールが回転していれば必ずブレーキが効くので
キャスト後半にラインが浮いたりすることも非常に少ないです。
たまに勘違いしている方がいるのですが、マグネットブレーキと言っても磁力がスプールやインダクトローター(画像の金色のパーツ)を引っ張ってブレーキが効いているわけではありません。
そもそも、スプールやインダクトローターはアルミ製ですので磁力による影響は受けません。
では、どのようにブレーキがかかっているかというと
アルミは磁力の影響を受けませんが、電気をよく通す物質です。
そのアルミが磁界の中で回転することによって渦電流が発生し、これが抵抗となってブレーキがかかります。
つまり、マグネットブレーキとは電磁誘導ブレーキと言うことです。
身近なところだと、プリウスや新幹線のブレーキにも同じシステムが使われています。
スプールが回転していると常にブレーキが効いてしまうため、キャスト後半の伸びがどうしても悪くなりがちなのでが
ダイワのマグネットブレーキは画像のようにインダクトローターが遠心力で磁石の影響を受ける範囲を変わるシステムを採用することで、通常のマグネットブレーキに比べ飛距離を向上させています。
マグネットブレーキのもう1つの利点として、スプールが軽量だということです。
遠心ブレーキと異なり、ブレーキユニットが必要ないためスプールを軽量に作ることが出来るため軽量ルアーのレスポンスは格段に向上します。
遠心ブレーキをメインに採用しているシマノ社もいわゆるベイトフィネス専用リールにはマグネットブレーキを採用していることからも、マグネットブレーキが軽量ルアーに向いている証明です。
まとめ
如何だったでしょうか。
3種類のブレーキはどれも一長一短あるブレーキシステムです。
特性を理解することで、皆様のスタイルに合ったブレーキ選びのお役に立てれば幸いです。
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