高弾性?低弾性?今更聞けないカーボンロッドを徹底解説!

ロッド
スポンサーリンク

 今日はロッドの話です。

現在はいわゆるカーボンロッドが主流で

一部のロッドを除き大多数のロッドがカーボンで作られています。

そんなカーボンロッドの多くは『高弾性カーボンを採用することに高感度~』とか

『低弾性カーボンを採用しバイトを弾かない~』などの

キャッチーなフレーズが飛び交っています 。

ただ、この謳い文句をみてもちんぷんかんぷんな人がほとんどだと思います。

そもそも、カーボンがどんな素材なのかを理解していない方がほとんどだと思いますし

理解していないのに高弾性とか低弾性などと言われてもピンときませんよね?

なので今回はロッドに使われるカーボンとはどんな素材なのか、カーボンロッドの弾性とはどういうことなのか?どうやってロッドが作られているのかと言うテーマを非常に簡単にまとめて解説していきます。

 

スポンサーリンク

そもそも、カーボンてなんだか知っていますか?

カーボン

出典:東レ

そもそも、カーボンとはウィキペディア的に言えば炭素のことです。

炭素を人為的に加工し、様々な特性を付与することで釣り具はもちろん、車や飛行機と言った様々な軽さと強度が求められる製品に使われいる訳です。

釣り具の場合は主にカーボンファイバーと呼ばれる炭素繊維やこの炭素繊維を利用した強化樹脂などが使われているわけです。

そして、一口にカーボンと言っても素材としての性質は様々です。原材料であるアクリル繊維の種類や加工法によって特性は大きく変化します。

カーボンの弾性とは?

カーボンの話をすると真っ先に話題に挙がり、皆さんが一番気になるのがカーボンの弾性だと思います。

結論から先に説明すると、カーボンの弾性とは変形のし難さです。

弾性というとその字面から高弾性はぴょんぴょん弾んで、低弾性は逆に弾まないものと思ってしまいがちですが

実際はそうではなく、変形のし難さの指標です。

つまりは強度のことです。

強度と言ってもカーボンは繊維の集合体なので想定されている方向への強度は非常に強いのですが、想定されていない衝撃の様な力には強度を発揮できません。

なので高弾性ほど、強度が高く変形し難く一般的に高グレードとなり、逆に低弾性ほど、変形しやすく一般的に低グレードです。

具体的にロッドにするとどうなるのかを簡単に説明すると、高弾性ほど変形しにくい(曲がりにくく、ハリがある)訳ですからロッドは硬くなります。

硬く、変形しないためルアーや魚の反応もロッドに吸収されることなくブランクスを伝わってくるため高弾性ロッドは感度が良いとされます。

逆に、低弾性ロッドは曲がりやすいためルアーや魚の反応をブランクスが減衰させてしまい感度は低下してしまいますがロッドが曲がることで魚のパワーをブランクスが受け止めバラシ難くなるとされています。

また、同じ強度を出すのであれば高弾性ほど強度は高いためカーボンシートを薄くすることが出来るのでロッド自体が軽くなるります。

そして、この弾性は一般的にトン数で表記され明確な規定はありませんが一般的なルアーロッドであれば40トンより上のもの大体高弾性カーボンと呼び、20トン以下のものを低弾性と呼ぶのが一般的とされています。

ロッドはカーボンシートで出来ている!

カーボンの弾性の次は実際にロッドがどうやって出来ているかですが、ロッドはプリプレグと呼ばれる炭素繊維をシート状にしたものをマンドレルと呼ばれる金属の芯に巻き付けて製造されています。

カーボンシート

出典:東レ

これがプリプレグでこのシートをマンドレルに巻き付けた後、窯で加熱していくわけです。

その後は、マンドレルを抜き研磨やコーティングや塗装を行いガイドやグリップを取りつけて1本のロッドが完成します。

つまり、先ほど説明したカーボンの特性はこのプリプレグの特性だということです。

そして、実はこのプリプレグをいわゆるロッドメーカーは製造しておらずそれぞれ専門のメーカーから購入しています。

シマノもダイワもそのほかのロッドメーカーのすべてが、プリプレグを購入しています。

プリプレグは世界最大手の東レ、第2位のシェアを持つ三菱グループ、3位の帝人グループで世界シェアの70%を占めている状況でロッドも基本的にこの3メーカーのプリプレグが使われていることがほとんどです。

そして、このプリプレグは特殊なアクリル繊維を不完全燃焼させて作られる炭素繊維に熱硬化性樹脂(レジン)を浸透させることで作れれています。

プリプレグの特性は燃焼させるアクリル繊維の種類や加熱時の温度や時間、加圧などの加工方法に加えて、レジンの量によって決まるわけです。

そして、ロッドメーカーは製造したいロッドにあったプリプレグを選択し東レなどのマテリアルメーカーから購入して、マンドレルに巻き付け加工していくのです。

つまり、カーボンロッドの弾性とはこのプリプレグの弾性だということです。

あえて、毒を吐くような言い方をすれば

自慢げにカタログやHPで『独自のカーボン技術で~』などのキャッチーな言葉を使って購買意欲を煽ってますが
買ってきたプリプレグを加工しただけでしょ?

と言った感じです。

もちろん、プリプレグの加工方法(シマノのスパイラルXやダイワのカーボンテクノロジー)によってロッドの味付けの方向に変化をつけることが可能ですがカーボンロッドとしての本質的は特性はプリプレグの特性によって決まるわです。

 

 

まとめ

如何だったでしょうか。

今回は、カーボンと言う取っ付き難い素材についての話でしたが

皆様の参考になれば幸いです。

釣りビジョンがスマホで見れるってご存知ですか?

今なら2週間のお試し無料お試し見放題も付いてきますよ

気になる方は下記リンクをご覧ください!



コメント