どーも。
今日はベイトリールとPEラインのお話です。
近年のベイトリールにPEラインを巻いて釣りをする方が増えてきていますよね。
ベイトタックルでのシーバスゲームや、ブラックバスのヘビキャロにPEを使う人もチラホラ見かけるようになりました。
この2つの釣りの共通点としてとにかく飛距離が重要だということが挙げられます。
ベイトリールにPEライン巻けば飛距離は伸びますが一方でバックラッシュが起きやすくなったり、ナイロンなどのモノフィラメントラインでは起こりにくかったキャスト直後の高切れが起こりやすくなります。
管理人も高切れで20個くらいルアーをなくして、PEを辞めてナイロンに戻したりしたこともありますが
色々試しているうちにPEのベイトキャスティングというものが分かってきたので
今回は備忘録もかねてベイトPEキャスティングについて書かせて頂きます。
なぜモノフィラ系よりバックラッシュしやすいのか
ベイトPEでバックラッシュさせないためには、当たり前ですがなぜPEがバックラッシュしやすいのかを理解する必要があります。
PEがバックラッシュしやすい理由はラインにノビとハリが無いからです。
PEラインは素材的にノビがほとんどなく、またハリも無くしなやかなラインがほとんどです。
このノビとハリの無さが原因でラインが少しでもオーバーランをして浮き始めるとすぐにラインを巻き込みバックラッシュが起きてしまいます
そして、この時間が格段に短いワケです。
親指をリリースして1秒も立たないうちに、ラインが浮いてスプールをロックしてしまうわけです。
しかも、ラインが伸びないのでバチーン!と音を立てて切れてしまうわけです。
モノフィラ系ラインはノビとハリがあるためラインが浮いてもスプールがロックされるまでにはサミングをする余裕があり、ブレーキ力が足りずスプールがオーバーランしてラインが浮き始めても誤魔化しが効きます。
サミングを入れられずに、バックラッシュしてしまってもそれまでに浮き上がったラインが抵抗となってスプールは緩やかに減速していくのに加えてラインの伸びによって高切れするケースはかなり稀です。
細かい内容は下の動画で村上晴彦さんが解説しているので、そちらも参考にしてください。
4:49~くらいからです。
スプールが大幅に軽量化されるから
おそらく、ベイトリールに巻くラインとしてもっともポピュラーなのがフロロだと思いますが
フロロの比重は1.78
一方のPEは0.98
ごらんのとおりフロロは圧倒的に重いラインと言うわけです。
この上の画像が13メタニウムにシーガーのフロロマイスター14lbを80m巻いた状態です。
(スプール重量は12.2g)
一方でこちらの黄緑色のラインが巻いてあるスプールも13メタニウムによつあみのアップグレードX8の2.0号を150m巻いた状態です。(スプールの重量は12.2g)
ごらんの通り、スプール重量の差は歴然です。
PEラインの方が倍近くラインが巻いてあるにも関わらず重量は5gもPEの方が軽いわけです。
ベイトリールはルアーがスプールを引っ張ることでスプールが回転しラインが放出される仕組みですから、スプールの重量が軽ければ軽いほどスプールの回転数が一気に上がってより高回転になりやすくなります。
そのせいで、モノフィラ系ラインとは比較にならないほどに短い時間で回転数が上がってしまいラインが浮いてしまうワケです。
要は、ブレーキの仕様がPEにマッチしていないという事です
この高回転にハリとノビが無いPEが合わさると、キャスト直後に一気に回転数が上がってラインが浮いてしまいスプールがロックされバチーンと切れてしまうわけです。
一応メリットも解説すると・・・
ただ、当然メリットもあって、ラインが細くなるので軽いルアーがキャストしやすくなります。
軽いルアーは当然ルアーがスプールを回転させる力が弱いわけですが、スプール重量が軽くなればより軽いルアーを快適にキャストすることが出来ます。
さらに、ラインも細くなるため糸巻量も増えるためキャスト時のラインも目減りも減ります。
ラインの目減りによるキャスト時のラインの放出抵抗も軽減しますし、スプールが痩せたことによる巻き感の変化も最小に抑えることが出来ます。
解決方法は2つ
バックラッシュしやすい理由はご理解いただけたかと思います。
じゃあ、どうやって解決するかと言う話ですが方法はいくつもありますが、今回は手っ取り早く解決できる方法を2点ご紹介します。
ロングリーダーシステムを導入する
まず、解決策としてもっとも簡単な方法がロングリーダーシステムの導入です。
普通PEラインのリーダーというと、スピニングの場合1ヒロを目安に根ズレが起こりやすい時には2ヒロにしたり
飛距離が欲しい時はリーダーの結束部がガイドに干渉しないように50cm程度の短いリーダーを組みますが
PEのベイトキャスティングでバックラッシュ、高切れの防止のためには最低でも6mのリーダーを組むことでバックラッシュ、高切れを激減させることが出来ます。
PEのベイトキャスティングのバックラッシュ高切れのほとんどはキャスト直後に集中します。
体感的には8割が5m以内で長くても10m以内と言った感じで殆ど岸際で発生します。
つまりキャスト直後の最も回転数が高く、ラインが浮きやすいタイミングの時に放出されるラインをロングリーダーを組むことでPEでなくバックラッシュしにくいモノフィラ系ラインにしてしまおうと言う方法です。
そのため、リーダーが長ければ長いほど、バックラッシュもし難くなり高切れもし難いわけですが当然スプール重量も重くなるためバランスを取って10m~15m辺りがおすすめです。
(ロッドの長さでもわかってくるので、いろいろ試してみてください)
更新2020/5/17
最近は使うルアーの重量に合わせて5m~10m以内にすることが多いです。
(高切れしやすい重いルアーほど長く取ります)
また、この際のリーダーの素材はナイロンがオススメです。
フロロに比べて比重が軽く、スプール重量の増加を抑えられることとラインフロロよりラインが伸びるためバックラッシュ時の衝撃を吸収してくれるため高切れの可能性がより低くなります。
個人的なおすすめはサンヨーナイロンのソルトマックスかVARIVASのVEPショックリーダーです。
どちらも耐摩耗性の高いナイロンなので非常にオススメです。
一点注意事項としては、特にシマノとアブのリールの場合なのですがリーダーを太くし過ぎるとレベルワインダーにリーダーの結束部がぶつかってそれが原因でバックラッシュすることがあります。
シマノ製なら画像の様なメガホン型のレベルワインダー搭載のリールがオススメです。
これは、私の体験談なのですがPE2.0号にリーダーはナイロンの30lb、リールは17スコーピオンDCを使用していたのですがFGノットの結束部がレベルワインダーぶつかってバックラッシュが頻発していました。
バス釣りをしている方の感覚からすると、1発でリーダーが太いと思うはずですが
ソルトからルアーフィッシングに入った私の感覚からすると、PE2.0号に30lbは決して太くないんですね。
シーバス辺りならスピニングですがPE1.0号にリーダー20lbくらいがスタンダードですし、2.0号ならとりあえず30lbくらいからかなーと言う感じで30lbで始めたのですが失敗でした。
また、レベルワインダー意外にもトップガイドにも干渉しやすく、これもバックラッシュにつながりますのでその辺りも考慮してリーダーの太さを決める必要がります。
今は、メガホン型のレベルワインダー搭載の18バンタムMGLをメインに使っているのでPE2.0号にリーダー30lbで特に問題なく運用出来ています。
ただ、リーダーは長ければ長いほどスプール重量も増えますしガイドへの抵抗が増えますので飛距離は落ちますので自分で色々試していい塩梅を見つけてみてください。
メガホン型のレベルワインダー搭載でラインキャパ的にキャスティングで使えそうなのはメタニウムとバンタム。
しっかり曲げられる柔らかめのロッドを使う!
PEのベイトキャスティングでバックラッシュを防ぐ方法の2つ目はキャスト時にしっかりと曲げられるロッドを使うことです。
どういう理屈かと言うと、しっかり曲がってくれるロッドはキャスティングを補正してくれるのです。
しっかりとテイクバック時に、ルアーの重量をロッドに乗せて正しいリリースポイントでラインをリリース出来ればバックラッシュは格段に減ります。
ですが誤ったキャスト、例えばスピニングのようにティップだけにルアーのウエイトを乗せるキャストや投げ釣りのようなあらかじめテイクバックを取った位置からのキャストなどをするとどうしてもバックラッシュが起こりやすくなります。
柔らかいロッドは、テイクバック時にもルアーの重さをロッドに伝えやすいですし、リリースポイントも硬いロッドに比べて格段に広いです。
そうした理由から柔らかめのロッドからスタートするのがオススメです。
特にマグネットブレーキを採用したリールを使用する場合は強くオススメします。
マグネットブレーキはその特性上スイングスピードを上げるとバックラッシュを起こしやすく、飛距離を出すためにはしっかりとロッドの反発を生かす必要があります。
間違っても、スピニングの時のようにティップをしならせながら、初速を稼ぐようなスイングをしてはいけません。
これが意外と難しいため、しっかりと曲がってくれるレギュラーテーパーのロッドがバックラッシュを防ぐという点ではオススメです。
具体的なキャストは下の動画が非常に参考になりますので、よろしければご覧ください。
具体的にシーバス向けに初心者にオススメなのがシマノのディアルーナB86ML
最近はベイトモデルの数も増えてMクラスやMHクラスのロッドも増えましたが、上で説明した通りキャストしにくいのでMLクラスが最初の1本にはオススメです。
もう1ランク上のものとしては20ルナミスB86MLがおすすめです。
モデルチェンジしてカーボンモノコックグリップが搭載され、軽量化されてよりコスパの高いモデルになりました。
まとめ
如何だったでしょうか。
今回はPEラインでのベイトキャスティングの基礎についての解説をさせて頂きました。
若干備忘録的な意味合いもある記事ですが、皆様のお役に立てれば幸いです。
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コメント
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